かつて光の神ミトラは、地上に降り、最初の預言者となった人物に宇宙の真実と創造の秘密を教えました。そのとき、ミトラの教えを多くの人に伝えるためにもたらされたのが、占星術とタロットの二つの秘儀です。

　コスモス（宇宙）の最上層アーカシャに住むミトラは、そこから七つの光線を発して、コスモスの中のすべてをコントロールしています。神火を種火として、天・地・人・物を作り出したのもミトラなのです。
　 人類が誕生したとき、ミトラはまだ「心」が備わっていなかった人間に光のかけらを植え付けました。人間が幸福になるための自己開花をもたらすのは、この神火にほかなりません。
　しかし、同時に悪霊の放つ邪気までが混入してしまったため、「心」は身体を形作っていた元素との不完全な調和となってしまいました。それゆえ、我々は生きる苦しみを味わい、すべての可能性を引き出せずにいるのです。

　これを解決するためミトラは、輪廻転生を通じて、魂の浄化を進めることにしました。そして、みずからが放つ霊光の化身である七人の天使たちに、未完成な魂を保護し、導くための任に就かせたというわけです。
　こうして、魂に形態を与え進化をとげさせているミトラの手によって、生ける者たちはさまざまな宿命、そして魂の浄化のための課題を与えられています。つまり、ミトラこそがあなたがどう生きればよいのかを知っているのです。

　このコンテンツでは、すべてを明らかにするミトラの言葉を、かつて預言者に授けられた二つの秘教占術で読み解き、あなたが感じている「生きにくさ」を解消していきます。

　紀元前千年頃、占星術の起源とされる「バビロニア占星術」と「ミトラ神話」が結びつき生まれた秘教占星術。その後、秘教占星術はミトラ教となってローマ帝国治下で威勢を誇り、キリスト教と国教の地位を争うほどでした。
　キリスト教の勝利とともに忘却されたこの密儀は、一般的な占星術では知ることのできなくなった宇宙的な原理や神秘哲学についても教えてくれるのです。

　「ミトラ秘教占術」では、ホロスコープから運命を司る三天使（本命天使、守護天使、堕天使）と、七大天使の影響を大きく受ける七惑星と七大パーツを導き出します。
　三天使はそれぞれ、あなたが繰り返してきた輪廻転生からこれまでの人生、そして未来にいたるまですべてのことを教えてくれる者たち。さらに、惑星やアラビック・パーツ、アスペクトなどを詳細に読み解き、あなたの宿命を明らかにします。

　このように、すべてを司る太陽神ミトラが、みずからの分身を通してあなたに告げてくるメッセージに耳を傾けることで、己の背負うカルマを知り、それを解消するための道を見つけ出すことができるでしょう。

　このコンテンツで使用する「カルデア神託法」とは、七芒星に天使を呼び出し、メッセージを受け取る占術です。

　七芒星は、宇宙の根源的な法則を象徴する図式であり、一週間の配列を定めている基準でもあります。カルデア神託法で用いる七芒星は、外側の円周にそって七大天使が並び、その内側に七惑星が並んでいるものです。
　そして、この七芒星の頂点にそれぞれ配置されたカードの中から、あなたの運命をあらわすカードを天使が選び出します。ここで示されるのは、「時期」、「原因」、「結果」、「アドバイス」の四項目のうち、占的（メニュー）に適した三項目に対して運命を告げるカード。
　天使は、みずからの力だけでなく、あなたの誕生日から導く魂の光、そして深層心理から、過去世からのカルマと今用意されている運命を明らかにしていきます。

　さて、今回使用する二十二枚のカードに描かれているのは、ばらばらのイメージエッセイではなく、一貫性のある壮大な物語です。
　それは、「光と闇の戦い」の神話。光の神ミトラの伝説を記した一枚一枚のカードには、宇宙の真理や人間の魂の本性を知る手がかりが秘められています。
　カードをながめながら物語を読み、イマジネーションをふくらませていけば、あなたは天使が告げた真実をより深く理解できるようになるに違いありません。